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「君に届け」 ~ハンカチはひとつで足りますか?
2010/04/10/ (土) | edit |
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「君に届け」(作:椎名軽穂) 2006年~集英社・別冊マーガレット連載中



黒沼爽子(くろぬまさわこ)、15歳。
彼女は本名で呼ばれることがなく、みんなから「貞子(さだこ)」と呼ばれます。
腰まで伸びた長い黒髪、真夏でも透き通るほどの青白い肌、そして天性の暗い雰囲気・・・。
笑いかけると怯えられ、手を触れると驚かれ、「ごめんなさい!!」 と思わず謝られてしまう。
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霊を呼び寄せる霊感があると信じられ、3秒目をあわせると呪われると噂され、避けられて過ごす毎日です。
そしてクラスメートのほとんどは、黒沼貞子実名だと信じています。

そんな貞子こと爽子は、善行が服を着ているほどのの綺麗な女の子です。
彼女の歩いた後ろにはゴミは残りません。(目に付いたゴミは爽子が拾ってしまうから)
人に気を配り、皆がやりたがらない雑用をいつも1人でやっています。 そしてクラスに友達と呼べる女の子はいません。
勉強と雑用と花壇の手入れ、それが彼女の高校の日々

そんな爽子は、クラスメイトの風早翔太に、憧れを持っています。
風早はいつもクラスの輪の中心。 彼が来るだけで、その場が明るくなる程の爽やか少年です。
誰にも分け隔てない性格で、誰からも好かれる嫌味のない人間。 加えて本人にはいい人の自覚なんかありません。

爽子憧れとは、自分と正反対のそんな彼に対する憧れです。 それは「自分も風早君みたいになりたいな」 という、尊敬崇拝の純粋な気持ち。

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そんな風早だけは初めから、爽子に普通に接します。
実は入学式の日に彼は爽子に、高校への道を教えてもらいました。 そのとき奇跡的に、爽子の光るような笑顔を目にします。

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この時から彼の中での黒沼爽子は、彼の心に沁み込んだこの笑顔になっていました。

現在発売のコミック第10巻は、爽子風早怒涛の進展話が、ついに! って感じで激走しています。
だけどそのあたりの話はここでは伏せておきます。 そこまで辿り着いた時に、そこはにへっとしながら読むべきです。

俺の中では「君に届け」を手にして止まらなくなったコミック第2巻までの流れが、最高のドラマでした!
だって感動して流しまくったもんねっ!

感涙もののそのストーリーに少し触れます。

クラスで爽子の人柄を知っているのは風早だけ。 だけど、風早が企画したクラスイベントをきっかけに、爽子にも話のできる相手が現れます。
それが矢野あやね吉田千鶴の二人組。
爽子のキャラクターが強烈だけど、風早とこの2人の個性がこの「君に届け」の大きな魅力を作ってますね。

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見た目どおりに興味は美容。 両耳ピアスで穴あきまくりの矢野あやね
実は爽子風早の最大の理解者、というか2人の気持ちを早くから見抜いてます。
それを面白がったり心配したりしながら、見守っている人。

男相手のケンカで負けしらず。 感激屋で涙もろい吉田千鶴
初めて爽子と話をした時から、爽子のけなげさに打たれて泣きだします。
単純な性格だけど、その分爽子にもストレートに接します。

序盤、爽子のクラスで席変えがあります。
爽子がひいた席のクジは窓際の3番。 それが判るとクラスにどよめきが走ります。
爽子の前後の席と、特に左隣になる19番のクジが危ない! と、ざわめきは収まりません。 飛び交うその会話は爽子の耳にも届きます。
これには流石にヘコむ爽子・・・。

それでも彼女は、しょうがないと思います。

「・・・いつか この席になれてうれしい って・・・ 誰かと言えたらな・・・」

うつむきがちな背中で、ぼんやりとそう考える爽子
その時クラスに聞きなれたが響きます。

「19の人とっかえて」 という声。

信じられないという顔で振り向く爽子。 爽子の隣には、自分の机を抱えてきた風早笑顔がありました。

この流れたまりませんっ! 風早・・・ おまいってヤツあぁ・・・ ぐすん・・・。

そして少しだけ爽子本質に気付き始めた矢野あやねが、自分の手にしていたクジをつき返します。 彼女は無言のまま、爽子の前に座ります。
それを見て、吉田千鶴も。

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爽子は目を閉じ、溢れそうな涙を必死にこらえます。
唇をかみしめます。
そして彼女はつぶやきます。

「・・・ 私・・・ この席になれて・・・ 心から・・・ うれしい・・・」

このシーンでもう「君に届け」から抜け出せなくなりました!
そして第2巻にわたって、更に大きな感動に包まれます!

あやね千鶴の2人と次第に仲良くなる爽子
朝に交わすおはようの挨拶。 クラスの席での何気ない会話。 そんな誰にでもある当たり前のそれだけの光景。
それが爽子には、嬉しくてが出るほどなのです。 だってそれは爽子が願い、憧れつづけた光景だから。

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学校の中であるが広がります。
それはあやね千鶴をさげすみ侮辱する噂。 そしてそのを流している主は爽子だという・・・。
あやね千鶴の2人は、そんな噂話を笑いとばします。
しかし爽子の抱く2人への親愛の思いは言葉とならず、次第にが深まります。

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人のことを考えすぎる爽子は、自分のせいで2人(と風早)に迷惑をかけると思い距離をおきます。 自分のせいで変なをされていると信じる爽子
みんなを傷つけたくない。 迷惑をかけたくない。

そしてまた1人に戻ろうと考えます・・・。 爽子の机の上に、ぽたぽたとが滴ります。

「・・・ もうどうやって1人でいられたかわからない・・・ どうして1人でいられたのか どうして平気でいられたのか みんな みんな 全部 忘れちゃった・・・」

爽子の瞳からとめどなくあふれて止まらない・・・。

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風早ぁ! おまえ何してんのっ! どうにかしろよっこの状況!(心の叫び)

はい、そうしてようやく風早言葉が後押しします。
「噂なんてどうだっていい 俺にとっては俺が見てる黒沼だけが黒沼だ」
これは風早が、自分を避けてる爽子に対して言ったセリフ

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そして改めて、爽子は憧れていた大切なものを思い出します。 それは相手を大事に思う気持ちと、相手から大事にされる気持ち。
あやね千鶴にも、自分の気持ちを言いたい。 聞いてほしい。
その想いが爽子の中を満たします。

早朝の女子トイレの中で、あやね千鶴、そして自分の噂話が耳に入った爽子
彼女はの誤解を解こうと、をしている集団にくいかかります。 つきとばされる爽子
それでも彼女は、あやね千鶴がどんなに優しい人達なのかを訴えます。
さっきの侮辱した言葉を取り消せと。

ケンカ騒ぎに女子トイレの外に集まる生徒達。
爽子を心配する風早。 彼は心の中で、届くはずのない言葉を繰り返し唱えます。

頑張れ 頑張れ 頑張れ 頑張れ ・・・

その騒ぎの場にようやく現れたあやね千鶴
風早は2人に爽子が頑張ってることを伝えます。 あやね千鶴のことで、彼女が1人で頑張っていると。

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ここでの2人の登場おいしすぎ! ほんと頼れるって言うかしびれます。 特に千鶴、じつに男前
そうして3人だけになった女子トイレの中、爽子はようやく2人に向けて正直な気持ちを言葉にします。

また駄目だったな、しょうがないなと思ってきたこと。 みんなと仲良くなりたいと思うけれど、どこかでそれをあきらめていたこと。 それをこれまでずっと、当然のことと思っていたこと・・・。

黙って爽子言葉を聞くあやね千鶴

「だけど」 と爽子は言います。

2人のことはあきらめられなかった、と。 自分のせいで2人を傷つけるかもしれないと思っても、どうしてもあきらめられなかったと。

そして、彼女がずっと言いたかった言葉を口にします。

一緒にいたい。 もっと仲良くなりたい。 そして2人と友達になりたいと。

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爽子の想いはあやね千鶴に届きました。 こうして爽子が得た初めての友達
そして風早の想いが彼女にちゃんと届くのは一体いつのことやら・・・ と思わせながら、コミックははや10巻を超えて、爽子は更に頑張ってます。

これから読む人は、ハンカチだけは忘れないでください!


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