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「硬派銀次郎」 ~思い出したい男の価値
2010/07/08/ (木) | edit |
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「硬派銀次郎」文庫版全8巻(作:本宮ひろ志) 1976年~集英社・月刊少年ジャンプ



っぽい漫画を描く作家と言えば、一番に名前のあがる本宮ひろ志
中学の頃に本宮漫画が大好きな友人がいたので、色々読ませてもらいました。
夏休みとか手提げ袋いっぱいにコミック借りて、自転車をふらつかせながら帰った記憶がある。
そいつの一押しだった漫画がこの「硬派銀次郎」
大人気の「サラリーマン金太郎」を含め、本宮作品には有名な漫画は多い。
だけどこの「硬派銀次郎」は、本宮漫画の中でも別格に味のある作品だと感じます。

今読み返してみても、銀ちゃんこと山崎銀次郎っぽさにぞくぞくします。
初期はスマートじゃないけど、むしろその荒々しさが新鮮迫力がある。

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本宮ひろ志さんに多いムラッ気というか、中途半端なドラマの終息には到らず、描きあげられた「硬派銀次郎」ラストには言いようのない切なさがあります。

もともとの本編だった中学生編にあたる「硬派銀次郎」は、銀ちゃんのその後は読者の想像に委ねる形で、恋人高子のシーンでを閉じてます。
それは本宮漫画の中でも群を抜いて、余韻を残す終焉です。

その数年後に読者の要望に応えて、週間少年ジャンプに銀ちゃんのその後が描かれています。
「山崎銀次郎」のタイトルで高校生として再登場。
中学時代の真っ直ぐな硬派さに比べ、少し大人になった深みのある銀次郎という印象です。

文庫版だと、この続編「山崎銀次郎」も全て収録されています。
一気に読むこともできるけど、どうせなら中学生編完結でしばらく間をとって余韻に浸りたい気持ちになる。

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山崎銀次郎は、親兄弟を亡くした天涯孤独中学生。 新聞配達やアルバイトをしながら、亡くなったの子供のまもるを育てています。
背は低いけどケンカでは負け知らず。 並外れた運動能力体力を持っていて、そしてどこまでも真っ直ぐな男気があります。

現代では見えにくくなった生粋硬派です。 優しいけれどの通った厳しさがあり、として認める揺らぎのない価値観があり、そして女嫌いというか女性のことには徹底的に疎い
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女嫌いの銀次郎魅力を理解させようと迫るのが、背の高い転校生の小沢高子。 彼女は銀次郎を知るうちに本当に好きになります。

まもるが病気になった時の騒動を機に、銀次郎まもるを母親の許へ返します。 まもると別れ、銀次郎は本当に一人になる。
そして高子「おれの子を生んでくれるか」 と訊ねます。 高子はうなずき、将来銀次郎の子供を生む約束をする。

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女嫌いの銀次郎にここまで言わせた高子は凄い。
男も女も含めて誰にでも好かれ、女性に迫られる銀ちゃんだけど(本人には自覚ないけど)、この第一話からもうずっと高子応援したくなった。

基本的に短編話の展開で、色々な話の中に熱くなる部分があったりコミカル路線もあったり。
そしての部分には、銀次郎孤独があります。 微かな記憶の中の父親の温もり。 銀次郎を育ててくれたとの大切な思い出。

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銀次郎の時折見せる寂しげな顔が、彼が何も持っていない現実を実感させます。
それを思うと悲しくなる寒い孤独があります。 どこまでも強い銀次郎純粋な温かさが、いっそうを誘います。

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個人的には中学卒業までを描いた、「硬派銀次郎」最終回までが好きです。
終盤には子供時代ゆえのや、考えなければいけない将来現実としてあり、そうして中学卒業とともに皆と違うを歩く銀次郎がいる。
中学というある意味で多くの人に見守られていて、仲間もいた世界から旅立ち、社会現実の中に彼はまた一人ぼっちで進んでいく。

銀次郎がいつか本当に孤独から抜け出して、心から幸せな笑顔を見せる日がきたらいいと願いました。
そこに夢描くのは、彼がいつか帰ってきて高子と一緒につくる家庭の姿です。

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続編で描かれた「山崎銀次郎」は、その答えを与えてくれるストーリーです。
こちらは満開の下での大団円まで。 最後は拍手を贈りたくなります。

つくづく銀次郎には新鮮さを感じます。 それは最近の本宮作品では感じ取れない熱意のようなものでしょうか。 本宮さん自身の抱く、銀次郎に対する思いの深さなのかもしれない。



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Comment
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私も「硬派銀次郎」大好きでした。特に最終巻の盛り上がりが凄くて、何度でも読み返したくなります。
アップされている漫画の箇所、全て名シーンですよね。「どうしても、この想いを伝えたい」という作者の熱意が感じられます。その熱意をプロ漫画としての画力とストーリーテリングの力が支えているのが見事。正直、「山崎銀次郎」は蛇足に感じます。ラストに高子との結婚シーンをはっきり描いてしまったのもイマイチ。「硬派銀次郎」の最終コマの余韻と、それに続く未来を読者の想像から奪ってしまったからです。
2010/11/17(Wed) 06:41 | URL  | 内藤 #-[ edit]
激しく同意!
あ、その前にコメありです^^
「硬派銀次郎」には独特の雰囲気があって、話に本宮ひろ志さんの想いを感じるけど、続編「山崎銀次郎」では「硬派」にある本宮さんの熱が見えない気がします。
そこで時間があいてるせいか、続編「山崎」に入ると別の雰囲気の漫画になってますね。
言い方変えたら、普通の本宮漫画になったというか。
言われるように「硬派銀次郎」で完結してたら、そのラストは切ないけど、色々な想いを読者に残す漫画になってますよね。
2010/11/18(Thu) 07:27 | URL  | コトモナ #-[ edit]
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